1【ソフトバンクの会社概要】
ソフトバンクは、戦略的投資会社であるソフトバンクグループの中核子会社です。
国内の通信事業で安定した収益を生み出しているほか、スマートフォン決済、ロボット、AI、自動運転など、幅広く事業を展開しています。
また、2019年にはヤフー(現:Zホールディングス)を連結子会社化し、非通信分野のさらなる強化に乗り出しました。
2【ソフトバンクグループの歴史】
ソフトバンクグループの創業は1981年です。当初はパソコン用ソフトウェアの「流通事業」やパソコン・ソフトウェア専門誌の「出版事業」を手掛けていました。
そして、今のソフトバンクの中核事業である「通信事業」に本格的に参入したのは2004年です。
2004年に固定通信を手掛けていた日本テレコムを買収し、固定通信事業に参入。その2年後の2006年には、当時国内3位の携帯電話事業者であったボーダーフォン日本法人を買収し、移動通信(携帯)事業にも参入しました。
年度 | 主な出来事 |
1981年 | 孫正義氏が日本ソフトバンクを設立 |
1996年 | 米Yahoo!との合弁で「ヤフー(株)」を設立 |
2001年 | ブロードバンドサービス「Yahoo!BB」の商用サービス開始 |
2004年 | 日本テレコムを子会社化 |
2006年 | ボーダーフォン日本法人を子会社化 |
2015年 | 通信4社(ソフトバンクモバイル、ソフトバンクBB、ソフトバンクテレコム、ワイモバイル)が合併 |
2018年 | 新ブランド「LINE MOBILE」を開始 |
2019年 | ヤフー株式会社を連結子会社化 |
3【ソフトバンクの企業研究】
(1)業績推移
テレワークの加速により、法人向けの需要が拡大したこともあって、ソフトバンクの売上・利益はここ数年間で右肩上がりに推移しています。
また、2020年3月期決算での売上高が急増したのは、2019年にソフトバンクがヤフーの株を取得して連結子会社化したためです。
(2)事業領域
1コンシューマ事業
ニーズに合わせてブランドを選択できるため、幅広い層に訴求することができます。
2法人事業
3流通事業・その他
4ヤフー事業
(3)ソフトバンクの強み・特徴
強み・特徴①挑戦的な社風
強み・特徴② 新規事業
(4)ソフトバンクの弱み・課題点
弱み・課題点①携帯シェア
弱み・課題点②自己資本比率の低さ
下の表を見ても分かるように、通信3社の中でソフトバンクは最も自己資本比率が低く、経営が不安定であると言えます。
ソフトバンク | NTTドコモ | KDDI | |
自己資本比率 | 10.2 | 69.7 | 45.8 |
(5)競合(NTTドコモ、KDDI)との比較
業績
3社の直近の業績を比較してみると、KDDIが売上・純利益ともにトップです。
また、ソフトバンクの売上に関しては、2019年に買収したヤフーの売上分が加わったため、NTTドコモに僅差でまさっています。
*2020年3月期決算
財務状況
ソフトバンクの財務で特徴的なのは、自己資本比率の低さです。
自己資本比率が低いと経営の不安定さに繋がるため、ここは懸念点として挙げられます。
ソフトバンク | NTTドコモ | KDDI | |
営業利益率 | 18.75 | 18.37 | 19.58 |
ROE | 37.87 | 11.14 | 14.93 |
ROA | 5.31 | 7.95 | 7.57 |
自己資本比率 | 10.2 | 69.7 | 45.8 |
営業利益率・・・本業で稼いだ利益を示す。目安は10%以上。
ROE ・・・企業の収益性を示す。目安は10%以上。
ROA・・・経営の効率性を示す。目安は5%以上。
自己資本比率・・・企業の安定性を示す。目安は40%以上。
携帯電話契約数シェア
携帯のシェアは、ドコモが44.1%でトップ、その下にKDDI、ソフトバンクが続いています。
また、過去のデータと比較すると、少しではありますが、ソフトバンクがシェアを拡大しているのが分かります。
参照:一般社団法人 電気通信事業者協会「事業者別契約数」
さらに詳しい情報は、こちらの記事で紹介しています。通信業界・携帯キャリア業界を志望する方は参考にしてください。
(6)最近のニュース
トヨタとの協業
4【ソフトバンクの働き方】
次は、ソフトバンクで働くイメージを具体化させるため、年収や残業時間などについて見ていきましょう。
(1)年収
有価証券報告書によると、直近のソフトバンクの平均年収(総合職)は795万円でした。
NTTドコモ(872万)、KDDI(952万)と比べると低い印象ですが、口コミサイトを見ると、入社2~3年目で年収が600万円に到達することもあり、若いうちから多くもらえるようです。
(2)残業時間、福利厚生
5【ソフトバンクの採用情報】
(1)選考フロー
エントリーシート→SPI(テストセンター)→1次面接→2次面接→最終面接→内定
ES設問
・ソフトバンクバリューの5流の項目の中で、あなたの強みと合致する項目を教えてください。また、その強みを発揮して成し遂げたエピソードを教えてください。
・30年後、世界の人々にもっとも必要とされるテクノロジーやサービスは何でしょう。その実現のためにソフトバンクでどのような挑戦をしたいですか。
筆記試験
インターン優遇
(2)採用数
6【ソフトバンクの面接対策】
(1)過去質問
・入社してやりたいことは何?
・インターンの感想を教えて(参加者のみ)
(2)志望動機例
今後の時代はどの産業に対しても移動通信が必須となると考えられ、基盤事業としてその発展の一助となりたいと考えたことも志望理由の1つです。ソフトバンクはスピードを重視し、時代のニーズにいち早く対応し商用化をしている点に興味を持ち、同業他社にできないサービス提供ができる可能性があると考えています。挑戦的な強みを活かし、その実現に貢献したいです。
出典:就活会議
(3)求める人物像
7【ソフトバンクの企業研究まとめ】
ソフトバンクは、競合2社(NTTドコモ、KDDI)と比べてベンチャー的な社風が特徴的なので、自分の性格と社風がマッチしていることをアピールするといいでしょう。
【ソフトバンクまとめ】
・携帯キャリアではマルチブランド戦略でシェア拡大を図る
・格安SIMのワイモバイルが好調
・2019年にヤフーを子会社し非通信分野を強化
・通信事業の他にも、AIや自動運転など多角化が進む
・挑戦的でスピーディーな社風が特徴的
・自己資本比率の低さが懸念点
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