カップ麺「マルちゃん」や即席麺、冷凍食品、チルド食品などで広く知られる「東洋水産株式会社」。日本国内はもちろん、北米や中南米にも事業展開するグローバル企業として食品業界の中でも存在感を放っています。
本記事では、東洋水産の企業概要から就職難易度、採用傾向、選考フローまで詳しく解説します。
東洋水産の概要
東洋水産は1953年創業、東京都港区に本社を構える即席麺・冷凍食品・チルド食品の大手食品メーカーです。特に「マルちゃん」ブランドは、カップ麺・袋麺・焼きそばなどで全国的に親しまれています。国内事業に加え、アメリカ、メキシコなど海外市場への展開にも注力しており、グローバルな成長が続いています。
東洋水産の強み
- 「マルちゃん」によるブランド力:家庭の食卓に浸透したブランドは高い信頼性を誇ります。
- 国内外における生産・販売体制:日本国内に複数の工場を構え、海外にも自社工場を展開。
- 開発力とコスト競争力:長年にわたる製造ノウハウにより高品質・低価格の商品を提供可能。
- 安定した経営基盤:上場企業として安定した財務体制と継続的な成長性。
東洋水産の就職難易度
東洋水産は知名度・安定性・働きやすさの面で人気が高く、食品業界志望者の中でも競争率の高い企業です。就職先としての人気度は競合にあたる日清食品と比較するとやや劣りますが、採用人数が少ない分、倍率としては高くなる可能性があります。
ここからは、年収や採用人数、採用大学などの観点から東洋水産の就職難易度を詳細に説明していきます。
東洋水産の年収
東洋水産の平均年収は約637万円で、主要食品メーカーの中では中堅クラスです。新卒初任給は大卒で24万4,000円、院卒で25万円となっており、一般水準よりもやや高めです。
また、賞与は年2回、昇給は年1回あり、住宅手当や家族手当など福利厚生も整っています。給料は安定しており、福利厚生も充実していることから、安定志向の学生に人気があるといえるでしょう。
東洋水産の就活生人気度
東洋水産は、「マルちゃん」ブランドによる高い認知度と働きやすい社風が評価され、食品メーカーランキングでも中〜上位に位置すると予想されます。一方で、マイナビが発表した大学生就職企業人気ランキングによると、同じ食品メーカーである「味の素(5位)」や「日清食品(76位)」はランクインしていましたが、東洋水産は圏外でした。
ただ、採用人数が少数であるため、他の大手食品メーカーと比較すると人気は落ちますが、倍率としては同水準になると予想されます。
東洋水産の採用人数
新卒採用人数は年間で15〜25名程度とやや少なめです。職種は総合職(営業・商品企画・生産管理・品質管理)と技術系職(研究開発・製造技術など)に分かれていますが、総合職の比率が高めです。
採用人数(2024年)
採用人数 | 専攻別内訳 | 大卒修士別内訳 | 男女別内訳 | |||
文系 | 理系 | 大卒 | 院卒 | 男 | 女 | |
21人 | 13 | 8 | 17 | 4 | 16 | 5 |

東洋水産の採用大学
採用実績としては、幅広く全国の国公私立大学からバランスよく採用されており、学歴よりも人物や適性が重視される傾向があるようです。そのため、東洋水産では学歴フィルターによる選考は行われていないものと思われます。
【24年4月入社者の採用実績校】
【文系】(大)朝日大 岩手大 桜美林大 関西学大 関東学院大 甲南女大 順天堂大 中大 帝京大 日大 日体大 明大 立教大各1
【理系】(院)岩手大 宇都宮大 北大 長崎大各1 (大)水産大2 近大 東京海洋大各1 (短)東洋食品工業1
【23年4月入社者の採用実績校】
【文系】(大)専大 関東学院大各2 群馬大 慶大 中大 明大 日大 東京農業大 立正大 関大各1 *計10校
【理系】(院)北大2 岩手大 東京海洋大 東京農業大各1 (大)岩手大1 (短)東洋食品工業1 *計6校
【22年4月入社者の採用実績校】
【文系】(大)中大2 大阪経法大 慶大 都立大 新潟大 日大 法政大 横国大 立命館大各1 *計9校
【理系】(院)岩手大 九大 北大各1 (大)宇都宮大 水産大 東洋大各1 *計6校
※データは『就職四季報』(東洋経済新報社)より引用
競合他社との比較
企業名 | 平均年収 | 採用人数 | 就職難易度 | 主な採用大学 |
東洋水産 | 約637万円 | 約20名 | 中〜上位 | 旧帝大、早慶、MARCH、関関同立 |
日清食品 | 約772万円 | 約100名 | 上位 | 旧帝大、早慶、MARCH、関関同立 |
テーブルマーク | 約748万円 | 約20名 | 中位 | MARCH、女子大、地方私立大学 |
東洋水産は日清食品のようなトップブランド企業と比べると就活生からの人気度は低いものの、少数精鋭の採用をしており、そのぶん倍率が高くなる可能性があります。そのため、就職難易度としては日清食品とあまり変わらないレベルであると考えるため、しっかりと対策をして選考に臨みましょう。
また、就活生の方には、OfferBoxという逆求人サイトがオススメです。逆求人とは、企業側から学生にアプローチする採用形態で、オファーを貰えればインターンや特別選考に招待されることがあります。
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東洋水産の選考内容
東洋水産の新卒採用選考は、以下のフローで進行します。
- エントリーシート(志望動機・自己PR・ガクチカ)
- Webテスト(ヒューマネージ社:テストセンター方式)
- 一次面接(人事・若手社員)
- 二次面接(配属部門の責任者)
- 最終面接(役員クラスによる個別面接)
ヒューマネージのテストセンターとは、専用会場で受験する形式のTG-WEBで、言語・計数・性格検査が実施されます。SPIに似た構成ですが、特に論理的思考力や数的処理能力が問われるため、専用の対策本や模試が有効です。
東洋水産の選考ポイント
- 食への関心と共感性:どんな商品に魅力を感じるか、なぜ東洋水産を選ぶのか明確にする必要があります。
- 協調性と柔軟性:現場や部署間での連携が重視されるため、チームで成果を出した経験が評価されます。
- 論理的思考と数的処理能力:Webテストでは精度とスピードのバランスが重要です。
- 安定志向と挑戦意欲の両立:変化を恐れず、自ら提案しながら行動できる人材が求められます。
まとめ
東洋水産は「マルちゃん」に代表されるブランド力を持ち、国内外での事業展開を進める食品業界の中堅〜大手企業です。安定性・年収水準・社風のバランスが取れており、就職先としての人気は高めです。
就職難易度は高めですが、ヒューマネージ社のテストセンター対策をはじめ、企業理解と自己分析を徹底すれば突破の可能性は十分にあります。食品業界で安定かつ成長志向のキャリアを描きたい学生にとって、東洋水産は非常に魅力的な選択肢となるでしょう。
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