大和総研の概要
大和総研（Daiwa Institute of Research Ltd.）は、大和証券グループのシンクタンク兼IT・システム開発を担う中核企業です。1970年代に設立されて以来、経済調査、政策提言、コンサルティング、情報システムの開発など、幅広い分野でサービスを提供しています。金融・経済に関する高度な分析力と、金融機関向けのITソリューションを融合させた総合的なサービスが特徴です。
大和総研の採用大学・学歴フィルター
それでは早速、大和総研の過去5年間の新卒採用における採用大学を見ていきましょう。
【25年度の採用大学】
【文系】慶大 早大 同大 法政大 一橋大 大阪公大 中大 明大 立教大 東大 九大 上智大 青学大 東北大 京大 阪大 筑波大 お茶女大 金沢大 埼玉大 ICU 関西学大 立命館大 津田塾大
【理系】東理大 東京科学大 東大 慶大 阪大 筑波大 千葉大 都立大 早大 明大 中大 同大 北大 東北大 東京農工大 上智大 関大 立命館大 京大 九大 神戸大 横国大 お茶女大 横浜市大 奈良先端科技院大 広島大 金沢大 群馬大 茨城大 大阪公大 立教大 法政大 芝工大 日女大 東京女大
【24年度の採用大学】
【文系】東大 阪大 一橋大 神戸大 広島大 東京外大 大阪市大 早大 慶大 上智大 東理大 明大 青学大 中大 立教大 同大 関大 関西学大 津田塾大 東京女大
【理系】東大 京大 東工大 北大 東北大 名大 阪大 九大 筑波大 千葉大 横国大 広島大 埼玉大 岡山大 東京農工大 電通大 都立大 早大 慶大 東理大 明大 青学大 立教大 法政大 芝工大 学習院大 同大 関大 立命館大
【23年度の採用大学】
【文系】東大 京大 東北大 千葉大 横国大 金沢大 大阪公大 小樽商大 慶大 早大 上智大 立教大 明大 青学大 中大 法政大 関大 関西学大 *計18校
【理系】東大 京大 東工大 阪大 神戸大 九大 筑波大 千葉大 横国大 電通大 お茶女大 横浜市大 東京学芸大 広島大 宇都宮大 滋賀大 都立大 名工大 奈良先端科技院大 慶大 早大 上智大 東理大 ICU 明大 青学大 法政大 津田塾大 立命館大 *計29校
【22年度の採用大学】
【文系】北大 阪大 一橋大 お茶女大 都立大 千葉大 福島大 大阪市大 神戸大 慶大 早大 上智大 東理大 明大 青学大 立教大 中大 法政大 関大 関西学大 立命館大 東京女大 *計22校
【理系】東大 京大 東北大 九大 東工大 筑波大 お茶女大 都立大 横浜市大 宇都宮大 信州大 大阪府大 神戸大 広島大 高知大 長崎大 慶大 上智大 東理大 明大 青学大 立教大 中大 法政大 芝工大 成蹊大 東洋大 同大 立命館大 *計29校
【21年度の採用大学】
【文系】東大 一橋大 九大 筑波大 千葉大 お茶女大 慶大 早大 東理大 明大 青学大 中大 法政大 同大 立命館大 津田塾大 リヨン第三大 *計17校
【理系】東大 東工大 東北大 名大 阪大 筑波大 東京農工大 お茶女大 都立大 埼玉大 鹿児島大 慶大 早大 上智大 東理大 明大 青学大 中大 法政大 関大 関西学大 津田塾大 *計22校
※データは『就職四季報』（東洋経済新報社）より引用
大和総研の学歴フィルター
採用校数の傾向
大和総研の過去５年間の採用実績校を見ると、「旧帝大・早慶」といったいわゆる最難関だけでなく、MARCH・日東駒専クラスから地方国公立、さらには女子大まで幅広く採用しているのが最大の特徴です。
| 年度 | 文系採用校数 | 理系採用校数 |
|---|---|---|
| 21年 | 17校 | 22校 |
| 22年 | 22校 | 29校 |
| 23年 | 18校 | 29校 |
| 24年 | 20校 | 27校 |
| 25年 | 24校 | 35校 |
“常連”上位校の顔ぶれ
文系：東大・慶應・早稲田・一橋・上智・明治・立教・中央・法政
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毎年ほぼ必ず登場するのがこの９校。旧帝大（東大）、難関私大（早慶・上智）、そしてMARCH（明治・立教・中央・法政）です。
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21～25年の５年間で、これらの大学はいずれの年も採用実績校リストに名を連ねており、平均して文系採用の４割以上を占めると推定されます。
理系：東大・京大・東工大・阪大・筑波・東北・九大
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旧帝大や東工大(東京科学大)といった国立最難関校が理系採用における常連校となっています。特に東大・京大・阪大は過去５年で毎年採用実績があります。
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加えて早慶・筑波・千葉・横国・お茶の水女子大など、理系の人気校も高頻度で登場します。
これら上位校の安定した採用は、プレステージや学力証明として一定の“学歴フィルター”が働いていることを示唆しています。
多様性と専門性の両立
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地方国公立・専門院の採用：金沢大、広島大、岡山大、奈良先端科学技術大学院大など地方校や院大も毎年２～５校ほど採用されており、専門性が重視されていることがわかります。
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女子大・国際系・小規模大：お茶の水女子大、津田塾大、ICU、東京女子大、リヨン第三大（21年）など、少数ながらユニークな出身校採用も見られ、ダイバーシティへの意識も漂います。
学歴フィルターの実態と採用戦略
上位校の採用偏重は否めない一方で、文理合わせて100を超える多彩な大学を採用しており、第一段階で「旧帝・早慶以上」、第二段階で「MARCH～地方国公立」、第三段階で「専門院・女子大・海外校」といった複数層のフィルターを組み合わせていると見ることができます。
コンサルティングに必要な論理的思考力や専門知識を重視しつつ、「多様なバックグラウンドから新しい視点や専門性」を取り込む戦略が透けます。
また、もし学歴に不安がある場合は、OfferBoxという逆求人サイトがオススメです。逆求人とは、企業側から学生にアプローチする採用形態で、大和総研のような大手企業からでもインターンや特別選考に招待されることがあります。
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大和総研の就職難易度
大和総研の就職難易度は非常に高く、就活会議のデータによると、レベルは「4.8/5.0」となっています。
| 企業名 | 就職難易度 |
| 野村総合研究所 | 5.0 |
| 三菱総合研究所 | 5.0 |
| 三菱UFJリサーチ＆コンサルティング | 5.0 |
| 日本総合研究所 | 4.8 |
| みずほリサーチ&テクノロジーズ | 4.8 |
| 大和総研 | 4.8 |
| NTTデータ | 4.8 |
上表を見ても分かるようにシンクタンク業界は全体的に就職難易度が高く、大和総研も例外ではありません。選考に当たっては十分な準備が必要です。特に以下の点での準備が求められます。
- 高難度の筆記試験（SPI、専門問題）
- 経済・金融知識の深さ
- 志望動機の一貫性と専門性
エントリーシートや面接では、経済や金融政策に関する考察を求められるケースもあり、日頃から時事ニュースや経済動向に目を向けておくことが重要です。
大和総研の採用人数
大和総研の新卒採用人数は、年度によって異なりますが、概ね140名程度です。ここ数年で段階的に採用人数を増やしており、5年前と比較すると2倍以上になっています。
採用人数（2025年）
| 採用人数 | 専攻別内訳 | 大卒修士別内訳 | 男女別内訳 | |||
| 文系 | 理系 | 大卒 | 院卒 | 男 | 女 | |
| 141人 | 55 | 86 | 80 | 61 | 75 | 66 |
採用人数推移
大和総研の年収
大和総研の平均年収は、新卒初任給で月給25〜28万円、30代で600〜800万円程度、管理職クラスでは1000万円以上が見込まれます。大和証券グループの安定した収益基盤の下、待遇面も良好です。
福利厚生も整っており、住宅手当、各種休暇制度、育児支援制度などが整備されています。特にワークライフバランスの取りやすさから、安定志向の学生にも人気があります。
競合他社との比較
大和総研の競合他社には以下のような企業があります：
- 野村総合研究所（NRI）
- 三菱総合研究所（MRI）
- 日本総合研究所（JRI）
- みずほリサーチ＆テクノロジーズ
NRIはITとコンサルティングの融合に強みがあり、MRIは政策寄り、JRIは金融コンサルティングに特化しています。大和総研はこれらと比べ、証券業界との連携とITソリューションに優れる点が際立っています。
大和総研の強み
大和証券グループの一員としての安定した経営基盤
大和総研は、大和証券グループ本社の100%子会社として設立されており、グループの中核的なシンクタンク機能とIT・システム開発機能を担っています。大和証券グループは、証券業務を中心に、投資銀行業務、アセットマネジメント、リサーチ、M&Aアドバイザリーなど幅広い金融サービスを提供しており、日本のみならずグローバルに展開する総合金融グループです。グループの安定した経営基盤は、大和総研が長期的な視野に立った研究開発や、先進的なIT投資を可能にしており、これは他のシンクタンクやコンサルティングファームにはない大きな強みの一つと言えます。
高度な専門性に裏打ちされたソリューション
大和総研のもう一つの大きな特徴は、証券会社、銀行、健康保険組合といった、制度・法規制が複雑で高い専門性を要する分野において強みを発揮している点です。
特に証券分野では、大和証券グループ内の業務支援を通じて培った証券業界特有の業務プロセスや制度改正対応、リスク管理、取引システム構築等に関する深い知見を有しています。これにより、証券会社向けのコンサルティングやシステム開発において、法制度変更やグローバルなマーケット変動にも迅速かつ的確に対応可能なソリューションを提供しています。
AIやDXを融合した最先端ソリューション
大和総研は、AI・DX分野においても先進的な取り組みを進めています。金融・健保業務など、膨大で複雑なデータを扱う分野において、AI技術を活用したデータ分析・予測モデルの開発や、業務効率化に資するRPA（ロボティック・プロセス・オートメーション）、自然言語処理技術などの実用化を積極的に推進しています。
大和総研の選考内容
選考フローは以下のようになります：
- エントリーシート（ES）提出
- Webテスト（SPI・専門分野）
- 一次面接（人事・若手社員）
- 二次面接（現場管理職）
- 最終面接（役員）
大和総研の選考ポイント
- 専門知識の深さ：経済・金融に対する関心と知識
- 論理的思考力：課題設定と解決力
- 志望動機の明確さ：なぜ大和総研か、なぜその職種か
- プレゼン能力・表現力：面接やグループディスカッションでの自己表現
場合によっては、ケーススタディやプレゼンテーションを求められることもあり、自分の考えを構造的に伝えるスキルが問われます。
まとめ
大和総研は、金融・経済分野に強みを持ち、ITとの融合によって独自の価値を提供する総合研究所です。難関大学出身者が多いことから学歴フィルターの存在が取り沙汰されることもありますが、最終的には専門性や論理性が重視される傾向にあります。
就職難易度は高いものの、安定した待遇と社会的意義のある業務内容は、金融・経済に興味を持つ学生にとって魅力的な選択肢となるでしょう。早期からの準備と、明確なビジョンを持った自己PRが内定への鍵となります。
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